高解像度すぎる写真とネットの苦い関係

デジカメやスマホのカメラは、1,000万画素以上が当たり前、2,000万画素、3,000万画素も続々と登場しており、高画素化が進む一方です。

高画素なカメラで撮影した写真は、画像ファイルが高解像度ということになります。
例えば、iPhoneの中でもローエンドモデルの位置づけであるiPhone SEですらカメラは1,200万画素で、その最大スペックで撮影した写真は幅4,032ピクセル×高さ3,024ピクセル、ファイルサイズは5.79MBと非常に大きなものです。

ピクセルとは、写真を構成する一粒一粒の点です。この場合は全部で12,192,768のピクセルで写真が描画されていることになります。
「Adobe Photoshop」のような画像編集ソフトで拡大していくと写真がモザイクの様になり、ピクセルの点が見えてきます。下の画像は、紅葉の写真の一部を1,000倍に拡大したものです。

幅4,032ピクセル×高さ3,024ピクセル(12,192,768ピクセル)とはどの位の大きさなのでしょうか。

テレビのBSデジタル放送で使われている「フルハイビジョン」というハイビジョン規格の最大サイズが幅1,920ピクセル×高さ1,080ピクセルなので、全部で2,073,600ピクセルで描画されています。
すなわち、この写真はフルハイビジョンの6倍近い(5.88倍)大きさということになります。
フルハイビジョンは、パソコンやスマホのディスプレイでも多いサイズです。私達がデジカメやスマホで撮影した写真をパソコンやスマホで閲覧する場合、ディスプレイ上ではかなり縮小して表示されていることになります。

カメラをさらに高画素数にすればピクセル数が増えるので写真が高画質になるように思えますが、必ずしもそうとは限らず、レンズやセンサーなど他の要素も絡みます。特にスマホやコンパクトデジカメは物理的にもコスト的にもレンズやセンサーの高性能化に限界があり、高画素数にしても“無用の長物”となりがちです。
広告などマーケティングで画素数の大きさがインパクトを出しやすかったことが、高画素化が進んでいる裏要因とも言われています。

カメラの高画素化は、高解像度すぎる写真を生み出すことになってしまいました。
大切な思い出の写真や印刷するための写真は、高解像度に越したことはありません。しかし、ディスプレイで閲覧するだけなら実はそんなに高解像度な写真は必要ないのです(前述した通り、ディスプレイのサイズに対して写真が必要以上に大きい)。何より、高解像度な写真=ファイルサイズが大きい、ということがネットにとって最大の問題となります。

SNSを始めとしてWebサービスの中には、画像のアップロード時に自動的に解像度を小さく・ファイルサイズを軽くしてくれるものがあります。
しかし、それは例外と考えるべきです。メール添付が典型的ですが、基本は自分で「デジカメやスマホで撮った写真は、解像度を小さく・ファイルサイズを軽く」する必要があります。

一番手軽な方法としては、Windowsの場合は標準搭載されている「ペイント」や「ペイント 3D」を使い、「ペイント」の場合は「サイズ変更」、「ペイント3D」の場合は「キャンバスサイズの変更」で解像度を小さくするものです。

「ペイント」の場合

「ペイント 3D」の場合

幅4,032ピクセル×高さ3,024ピクセル、5.79MB

幅1,000ピクセル×高さ750ピクセル、433KB(ペイント3D)、564KB(ペイント)

Webにアップロードしたりメール添付する場合は、1,000ピクセル程度まで、数百KBまでに抑えるのが好ましいところです。上述の「ペイント 3D」や「ペイント」はあまりファイルサイズを軽くしてくれないので、より本格的には「Adobe Photoshop」「GIMP」といった画像編集ソフトや、「ズバリ画像変換」 「縮小専用。」といった加工専門ソフトを使うと良いでしょう。
スマホの場合は、メーカーによってはソフトがプレインストールされていますし、アプリストアにも多くのソフトがあります。
元写真も取っておきたい場合、解像度を小さく・ファイルサイズを軽くしたものはくれぐれも上書き保存しないように注意しましょう。

ブロードバンドが当たり前の今は、以前ほどファイルサイズに気を尖らせる必要はなくなってきた…と思いきや、スマホのデータ容量が規定を超えて通信速度制限が掛かった場合は低速となり画像ダウンロードに時間を要することとなります。
また、不要なデータ容量はネットワークやサーバに負荷を掛けることにもなります。
画質を保ちながら「解像度を小さく・ファイルサイズを軽く」することは昔も今も重要です。