どうする?モバイル

スマホ・タブレットだけで仕事は厳しい?

「仕事でノートパソコンを持ち歩く必要がある」「電車の移動中やカフェ・喫茶店でも仕事をしたい」というビジネスマン・ビジネスウーマンも多いでしょう。いわゆる「モバイル」です。
移動中にちょっとした作業をしたり、お客様先で面談をしながら入力を進めたり、お客様に資料をご準備頂きその場で書類を作成したり、という場面が少なくありません。
また、大学生や大学院生は、授業やゼミでノートパソコンが必須となりつつあるようです。

一方、パソコンに負けず劣らず、スマホ・タブレットでも色々なことが出来るようになったことは、言うまでもありません。ノートパソコンのデメリットは重く大きいこと。ノートパソコンを持ち歩かずに、スマホ・タブレットだけで仕事ができれば…と思います。
しかし、仕事で本格的に作業をするとなると、ハード(機器)、ソフト(アプリ)双方でノートパソコンの方がまだまだ優位と言わざるを得ません。

(なお、タブレットについては、iPadとAndroidタブレットを前提に書いています。Windowsタブレット=パソコンと同等と捉え、基本的には除外した記述となっています)

仕事にはキーボード・マウス操作が必須

仕事ではキーボードと、マウスあるいはトラックパッドやトラックポイント等のポインティングデバイスが必要な操作が多いものです。細かい動きやウインドウを切り替えながらの作業では欠かせません。
スマホ・タブレットにより指でのタッチ操作をする方が多い、という方も多くなってきていますが、正確性や精度という点では、従来のキーボード・マウスに軍配が上がります。

意外と知られていないのですが、スマホ・タブレットでもBluetoothや有線でキーボードを繋げて使うことが出来ます。
したがって、外付けのキーボードを用意すれば、パソコンに近い操作性は実現できます。

なおマウスについては、Androidはパソコンに近い感覚で使用できますが、iOSは非対応ですのでご注意ください。この他にもiOSはファイル操作が制約されているため、Androidの方がまだ仕事に使えます。iOSはパソコンの代替には到底及ばない、といってよいでしょう。

スマホ・タブレット+キーボードは快適でない

しかし、スマホ・タブレット+キーボードの組み合わせは、実際のところあまり快適ではありません。

スマホ・タブレットでは、別にキーボードを持ち歩く必要がありますので、荷物が増えたり、重くなったり、嵩張ったりします。

ノートパソコンは折りたたみ(クラムシェル)構造なので使いたい時すぐに使えます。
一方、スマホ・タブレットでは、使う時はBluetoothや有線での接続したり、スマホ・タブレットをスタンドに立て掛けたり、といった一手間が必要です。
スマホ・タブレット、キーボード、スタンドがそれぞれバラバラなモノなので、電車で立っている状況などでは操作が不可能に近く、座っていても非常に操作しずらいものです。

また、Bluetoothの場合、キーボード・マウスのバッテリ残量を気にする必要もあります。

なお、Windowsタブレットに多い「2 in 1」、タブレットにキーボードを合体させるタイプは、この限りではなく、ノートパソコンと同様の感覚で使えます(ただし、後述しますが重量に少々難があります)。

Android/iOSはソフトがない、使い勝手が違う・機能が劣る

前述のハードと共にネックとなるのがソフトです。
仕事に必要なソフトはパソコン、中でもWindowsが大半ではないでしょうか。スマホ・タブレット版があってとしても、使い勝手が異なったり、機能が劣ったりする場合が大半です。

例えば、Word、Excel、PowerPointなどのOfficeは、Android/iOSでマイクロソフト製アプリや他社製互換アプリがリリースされています。
文字入力程度だったら問題ありませんが、デザイン・レイアウトの調整や画像の挿入など本格的な作業は、パソコン版の方が遥かに多機能で使いやすいです。
また、パソコン版とは使い勝手が異なるため、新たに操作を覚える必要があります。

したがって、スマホ・タブレットで本格的な作業というよりは、閲覧や簡単な修正ができる、程度に考えたほうがよいのです。

モバイルノートは1kg以下を

このように、スマホ・タブレットの仕事利用は残念ながら“スマート”とは程遠くなってしまい、ノートパソコンの代替としては厳しいのが現状です。そもそも、スマホ・タブレットは、閲覧用途をメインに設計されているので無理ないところです。
私もスマホ・タブレットで何とか仕事ができないものか、と試行錯誤しましたが、もはや諦めました。

そうするとパソコンの出番、になりますが、モバイル向けのノートパソコン(=モバイルノート)と言えども結構重いのが実情です。
書類や本をはじめとして様々なモノをカバンに入れるでしょうし、そもそも重いカバンは体への負荷になりますので、モバイルノートは軽ければ軽い方が良いのは言うまでもありません。

モバイルノートは、重量1kg以下を選んだほうが良いでしょう。
2018年現在の最軽量クラスとしては700g台で、NEC、富士通、パナソニックが発売しています。日本メーカーはパソコン市場で非常に厳しい状況ですが、軽量化は“お家芸”として堅持しています。

画面サイズが大きさを決める

重量と並んで重要なことは、画面サイズです。これによって本体のサイズも決まり、カバンへの入れやすさ、持ち運びやすさ、置きやすさ(フットプリント)に影響します。

モバイルノートをメインのパソコンとして外出先でも事務所や自宅でも使うという場合は、12インチ以上欲しいところです。画面が大きい方が当然見やすいですし、キーボートもキータッチがしやすくなります。

一方、モバイルノートを外出利用に特化する場合(サブノート)は、11インチ台までに留めたいところです。
私自身これまで色々と試した結果、モバイルはサブノートという位置付けで落ち着きつつあります。12インチ以上は電車の中やカフェ・喫茶店では大きく邪魔になることが多いからです。

サブノート用途なら「1kg以下11インチ台まで」

1kg以下11インチ台までの「小さくて軽いモバイルノート」はこの記事の投稿時点で、概ね以下のようなラインナップです(家電量販店やネット通販で一般的に購入しやすいもの)。

意外に少ないという印象で、大手メーカーでもLENOVO、HP、DELLには該当がありません。また、入手ルートが限られるBTOや法人向けモデルは除外しています。
予算と必要なスペックを考慮していくと、なかなかベストな機種に行き着くのが難しいところです。現役機種で希望の製品がない場合は、法人モデルや中古を探すことになってしまいます。

なお、「2 in 1」と呼ばれる、タブレットとキーボードが組み合わさったタイプは上記以外にも複数発売されていますが、それらは重量が1kg超となってしまっていますので除外しました。例えば、ASUS「T101HA」は1,080gと僅かに1kg超です。

ただし、2 in 1のキックスタンドタイプやキーボードカバータイプは、ノートパソコンやドッキングタイプの2 in 1に比べて、膝上などでは安定しない、スタンドを広げる分の場所を取ってしまう、というデメリットがあります。

ミニノート冬の時代?

上記のようにモバイルノートは11.6インチが多いのですが、フットプリントがより小さい10.1インチの方が、電車やカフェの狭いテーブルでも邪魔にならず個人的には好みです。モバイルノートの中でもより小さいものは「ミニノート」とも呼ばれ、昔は東芝「Libretto」やソニー「VAIO」を筆頭に、日本メーカー各社が競うようにリリースしていました。
小型軽量化の技術力を争っていたわけですが、その分、値段も高価でした。

その後、「ネットブック」が安価に販売されて一大ブームとなったものの、その収束と入れ替わりにスマホ・タブレット時代に突入したことや、パソコン市場における日本メーカーの失速などもあり、ミニノートは数を減らしています。

一方、画面の大型化がトレンドになっているため、13インチ台で700g台という機種がNECや富士通から販売されています。しかし、フットプリントが大きいのが難点で、軽快さには欠けると言わざるを得ません。

「働き方改革」でテレワークなど場所にとらわれない柔軟なワークスタイルが今後拡がるものと考えられます。
個人的には、ミニノート復権のきっかけにならないか、と期待していますが、メーカーの動向を見ていると厳しいように見受けます。

期待できそうな「Surface GO」

と、書いていたところ、奇しくもMicrosoftから小型軽量で低価格な2 in 1「Surface Go」が発表されました。
今後LTE内蔵モデルも発売されるということですので、Wi-Fiやモバイルルータ・テザリングなしでも単体で通信ができる理想的なモバイルマシンです。
投稿時点では実機がわからないのですが、かなり期待できそうです。

ただし、他国と異なり日本のコンシューマ向けモデルは、Office付となっているため割高な価格設定になっています。
すでにOffice 365を契約している人やパッケージソフトのライセンスを持っている人、そしてOfficeが不要な人にとっては不満の残る内容といえるでしょう。